定本 トランジスタ回路の設計―増幅回路技術を実験を通してやさしく解析

定本 トランジスタ回路の設計―増幅回路技術を実験を通してやさしく解析 の詳細

理系進学では無かった人間には、電子回路と聞いただけで普通は眩暈がしますが、本書は「試行錯誤」でトランジスター回路を独習するのにもってこいでした。高校レベルの数学、物理をある程度マスターしていれば、理論面では何の障害も無い事が分かっただけでも大きいです。（経済学の数学の方がよほど難しい）奇をてらったところは全く無いのに、本書は読み物としても面白く、続編の方も注文したところです。著者の人柄も伝わってきます。本書とLTspice等を併用してアンプ設計が出来るようになり、面白くなってきました。追記人によって躓いている箇所が違うので、この手の本の書評は本来難しいので、私が自己流電子回路初学者として躓いた部分を上げると1GNDと電源の－、信号の－の違い、両電源、単電源の違いが回路図を見てもさっぱり分からない。実装時、位相が左右でオカシナ音声が出てくる。モノラルで上手くいってもステレオだとダメのパターン。（単電源設計は常に不安が伴う） 追記 解決済みです2 負帰還はオペアンプのパターンだけでは理解出来ない。（LTspiceのシュミレーターだより）3 熱暴走や熱結合といった問題、トランジスタ直結の直流設計4 差動増幅回路（取りあえず設計は出来るようになりましたが、発振防止はいぜん試行錯誤の域を出ない）原理的な理解というより（帰納法的パターン理解）に堕している感も有りますが、ご参考までに。本書はどちらかといえば帰納法的な理解に向いている、ということだと思います。